以前の記事で概ねのところは拾ったので拾い漏れから。
グリザイア ファントム・トリガーで、非戦闘員である、有坂先生から。アニメではマザーズクレイドルの最初の方で少しフォローが入っているようにも見えますが、A組の面々というのは悪く言えば社会不適合者の集まりです。そもそも、生い立ちがほとんどの場合特殊であり普通ではありません。では、有坂先生はどうなのか、マザーズクレイドル1を見ていても実は普通ではない背景がありそうというのは見て取れます。
この話は、基本的に鯨瀬と大雅で成り立っています。基本的には鯨瀬は大雅を護るというところで成り立ってます。その意味では誰かを護るという立場を得たというのが彼女がこれまで生きてきたライフパスであり、彼女が今まで生きてきた成長です。そして、マザーズクレイドル1では生き急いでいる大雅が描かれています。生き急いでいる姿勢は子どもであるとも言えます。その実、彼女はまだ子どもという年齢ですが。
しかし、護る相手を得たというのが、鯨瀬に銃で誰かを護るために敵を殺すという今まで、鯨瀬が避けてきたことの背中を押しています。鯨瀬は確かに目の前の敵を冷徹に殺せるマインドセットはありません。その辺は、シューターとしてハルトの指示で作業として人を殺害できるレナなどとは決定的に違います。でも、彼女は大雅を護るために銃を取った。そして、鯨瀬が負傷した後、大雅は銃を取って鯨瀬を護った。この、護り守られがこの話の根幹です。
そして、その経験を経て、大雅は生き急ぐ必要がないことを学んだわけです。それは鯨瀬と大雅の会話、「私が休んでいる間に大雅様の方がお強くなられてしまうかもしれませんね。」「すまないが、それにはもう少し時間がかかりそうだ」からの会話に現れています。つまり、自分が生き急いでいたことを認識したわけです。確かに観察してそれを分析・模倣することは可能です。そして、「私は先を急がないことにした。」という結論に至るわけです。先を急いでいたのは大雅と両親の間の関係が待ったくうまくいっていなかったことも影響しているでしょう。
鯨瀬は最初、ハルトから大雅の上官を任されたときに、自分には荷が重すぎるような反応を返しています。なぜなら、彼女の通常の戦闘能力はA組の中でも最底辺に近い。もっとも、爆薬のスペシャリストでもあるので小さくはないのですが、ただ敵を視認した状態で敵を殺害するというのには忌避感を覚えるのが彼女です。しかし、今回、大雅を護るために命令を無視して現場に急行しています。この時点で彼女は命令違反、殺処分という可能性があり得ることを認識しています。
とはいえ、一縷の副官という立場の野上は実は、鯨瀬などより先行して、全員の武器使用許可を出しています。ストップをかける動きをしながら実際には先に動いていた。また、ハルトの腹芸も見ものではあります。既に、爆撃のためのB-2 スピリットが出撃した状況を利用し、自分たちが失敗しても爆撃ですべてが消し去られれば問題ないと、強引に出撃を認めさせます。
まあ、戦闘やその周辺はここまでにして、すべてが終わった後で、鯨瀬の負傷で鯨瀬が今まで担っていた調理などは一時的に持ち回りになったようですが、マキの料理は料理とも言えないほど大雑把なもので、これにはグミも不満を漏らしています。トーカの料理は劇場版のスターゲイザーで出てきていますね、今回の話を合わせるとスターゲイザーで作っていたのは炒飯だったようですね。