アニメ『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』の作画崩壊が引き起こす影響とは?ファンの反応と業界の現状

『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』というアニメが悪い意味で話題になっていますね。特にヒロイン陣が横に並んで踊るシーンがあるオープニングが完全に悪い意味で話題になっています。ちょっと、オープニングだけ見てみたのですが、これは暗黒太極拳並みですね。暗黒太極拳とはかつて、『センチメンタルグラフィティ』という自称 恋愛シミュレーションゲームの正式版のオープニングがその悪名を轟かせました。
そして、この状況下で『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』の作者が、Xの投稿で、不気味な発言をして話題になっています。

まあ、これは、『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』が基盤になっているので、分析としては厳しい、要は偶然性を排除することが出来ないですが、『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』の著者の二丸修一氏の主張としては、「通常アニメ後は初版部数が減りますが、作画崩壊した作品はそんなものと比較にならないほどの減ります。」という主張になります。

とはいえ、この辺は変数が多すぎて、それだけで判断するのは危険だろうと思います。従って、何が起きてどうつながっていったのか、積み重ねていかないと何とも言えないなと思います。複数の証言や結果を分析していったと言ってはいますが、ソースをたどれないため何とも言えない。要は偽相関などを排除するための材料が足りない状態ですから。

偽相関というのは、因果と相関を取り違える典型例として知られています。つまり、2つの事象があったとして、その二つの背後に共通の要因がある場合、その二つの要素に因果があるかの如く誤謬するというものです。例えば、身長と年収という二つのデータがあるとし、それぞれは共通するIDで結びつけられるものとします。そして、低身長は低年収という推論を出してしまったとします。しかし、その背後に女性という要素があるならば、それは性別の賃金格差という社会問題を表すものでしかなく、身長と年収には何の因果関係もありません。このようにデータの見方には難しさがあります。

もっとも、私は理由のない作画崩壊はあまりないと思っています。概ね、何かが起きるときにはそこには何らかの原因が横たわっています。それが部数減につながらないということもまた、言えません。例えば、よく問題のあるクォリティで知られる、EX-ARMなどは明らかに過少な予算、実績のないチームという要素があります。そして、知られているようにEX-ARMは理由は不明ですが、結局、原作の打ち切りにまでつながっています。

特に、現状、アニメの制作が一種の傭兵部隊頼みになっている。つまり、プロダクションは常時、人材を抱えず、プロジェクト見合いでチームを編成するため、プロダクションの名前が必ずしも品質に直結しないという問題があります。実際、『幼なじみが絶対に負けないラブコメ』は動画工房という名を知られたプロダクションですが、そのアウトプット品質が期待を大きく下回ったことで知られています。

つまり、プロダクション名は一種の座組とかを含めて、それにかかわるつながりを多少なりとも表している程度の保証でしかないという感じになっています。従って、高名なプロダクションでもコケるときにはコケるという危うさがあります。

ただ、現状を見ていると、『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』は確かに危ういですね。どうなることやら。